月日が流れても
変わらないことがある。 2年前のこの記事を
今読み返しても
ただうなずくだけ。
書いたときに
頭に浮かんでいた
優しい嘘はいくつかある。
2年4か月の間に
起きた変化に沿って
私はまた
いくつかの嘘をいった。
身近な人の笑顔を守るために
微笑みながら
本当のことは伝えない。
その柔らかな嘘を
支えているのは
ひとりで流す涙。
その雫はそのまま
空に昇り
乾いた空気に潤いを与える。
大地に染み渡り
新しい命を育む。
涙の透明度は朝露と同じ。
太陽の光を受けて輝く。
手で触れると
形をなくす宝石。
foto Yaegashi Luna