アレコレ楽書きessay

「イタリア楽描きessay」のサブブログ

承認欲求のない美しきものたち

真夏の灼熱を避けて

早朝散歩をする。

 

まだ動き出す人間は少ない。

賑やかなのは鳥のさえずり。

 

時折早起きの人々と

すれ違いながら挨拶を交わす。

 

帰宅の途に就くとき

たいてい片手には

小さな花束が出来上がる。

 

教会前の駐車場

麦畑の脇

舗装されていない道

 

誰かが植えたわけではない

植物達が静かに

そして力強く

その命を育んでいる。

 

彼らの媚びない美しさに

いつも感動する。

 

注目されなくても

褒められなくても

ありったけのエネルギーを放出し

根を張り葉を広げ

花を咲かせる。

 

ほんの少しだけ

大地から生まれた

美しきものを家に連れて帰る。

 

彼らのように

しなやかに

四季の流れに身を任せて

私は生きていく。

 

 

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foto Yaegashi Luna