アレコレ楽書きessay

「イタリア楽描きessay」のサブブログ

そうか、何もしなくていいんだ

夢を見た。

私はその場を少し離れた所から
眺めているのだけれど
ミミズを怖がる男の子や
湖で溺れている人に
何もできない。
なんとかしなくちゃと思った。

ぐんっと視点が上がる。
怖がりながらも男の子は歩いていたし
溺れている人は首の周りに
浮き輪のような物をつけて
顔だけは水面から出して呼吸をしている。

そうか、何もしなくていいんだ。
それぞれ自分でなんとかしている。

どんどん視点が上がり
人も湖も小さくなっていく。
細やかな出来事は何も見えない。

ここまで来れば
人間が右往左往する
生死や不安や恐怖は
なにも感じられない。

全て景色に溶け込み
カラフルな絵になる。
私達はみんなで
その絵を作っている。

家族も友達も隣人も
それぞれの世界を創っていて
そこに介入はできないと
わかっていたつもりなのに。

自分以外の誰かのために
なんとかしなくちゃいけない
そんな思い込みが残っていた。

そう、他人の世界を変えるために
何もしなくていい。

自分の世界に集中する。
その波紋は必ず広がるから。


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foto Yaegashi Luna