アレコレ楽書きessay

「イタリア楽描きessay」のサブブログ

色盲補正眼鏡

世界がくすんでいた見えていた

さまざまなタイプの色盲の人が

生まれて初めて色鮮やかな

世の中を見た瞬間。

 

その差が激しいほど

そして年齢が高いほど

彼らが全身で表す感動が

短い動画から伝わってくる。

 

色彩を区別しにくい

遺伝子を持って生まれてきた

彼らにとって

補正眼鏡はありがたいもの。

 

けれど多くの人々は

成長とともに

目に見えないメガネを

自ら装着するようになる。

 

それは取り外しにくい

コンタクトレンズのように

ぴったりと瞳に張り付き

他人尺度の世界を映し出す。

 

世の中がごり押しする思想がよく見えるメガネ。

本当の自分が見えにくくなるメガネ。

 

たとえそのメガネの存在に気づいても

見慣れた世界を離れる恐怖感が

不要なメガネを捨てさせない。

 

一生外さない人もいる。

早々に外して軽やかに生きる人もいる。

 

すべては自分の選択次第。

私はメガネを外す人生を選んだ。

 

世界はくすむどころか

よりいっそう輝いている。

 

 

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foto Yaegashi Luna