アレコレ楽書きessay

「イタリア楽描きessay」のサブブログ

薄曇りの朝の電話

昨日の朝9時に電話が鳴った。

 

「スタンド・アップに

行かないからすぐ迎えに来て」

 

次男が昨日参加する予定だった

チーム対抗の多種目スポーツ競技。

 

去年、次男のチームは

中学3年生の対戦相手達を抑えて

地区大会で優勝した。

 

今年も彼のチームが校内で勝ち残り

選抜メンバーとしてバスで

隣町に行くはずだった。

 

迎えに行ったが授業中で

廊下には誰もいない。

  

次男からの電話の件を話すと

事務員が授業中の教室をノックして

次男を連れ出してきてくれた。

 

涙をこらえた表情で帰る、という彼。

 

早退届けにサインをして

車に乗り込んだ直後

次男は泣き始めた。

 

急遽女子の規定数が2人と知らされ

男子1人参加できないことになった。

キャプテンは仲のいい友人を選び

次男が選抜大会に行けなかった。

 

もともと選抜チームでない生徒達は

普通に授業を行っていたので

次男は目に涙を溜めた状態で

教科書もノートもないままじっと座っていた。

 

金曜日から知らされていれば

納得できたかもしれないが

はりきって出かけた月曜日の朝に

突然の宣告。

 

楽しみにしていたのに、と

ボロボロ涙を流す。

 

ひと通り事情を聞いた後

私が彼に伝えた言葉。

 

「参加できなかったとしても

あなたは何も失っていない」

 

生まれつき運動神経の優れた彼の

天性の能力はそのまま。

 

家に帰ると愛猫のスカイを抱いて

ベッドにもぐりこんだ。

 

泣きたければ気が済むまで

涙を流せばいい。

 

 

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foto Yaegashi Luna