アレコレ楽書きessay

「イタリア楽描きessay」のサブブログ

悲観と楽観

蝉時雨

儚き命と知りながら

悲観楽観

いずれの歌か


これは私が中学生の頃に詠んだ短歌。

何年経っても忘れない。


素晴らしいと言われたことも

嬉しかったけれど

なによりも私自身が

傑作だと心底思う。


長い間土の中で過ごした幼虫が

殻を破り成虫となり

羽根を広げて飛びたつ。


命のある限り

声をあげて鳴き

子孫を残して土に還る。


私達人間も蝉と同じように

生命サイクルの循環の中で生きている。


死という概念を理解したときに

生への執着が生まれる、と聞いたことがある。


本当だろうか?


そもそも死を悲劇と捉えるから

恐怖を抱き死にたくないと考える。


地球をくまなく歩けば

死を悲劇扱いしない文明も

たくさん存在しているはず。


私はこの身体での人生を

全うしたいけれど

死を悲劇だとは思わない。


肉体を持っているからできること

それを楽しむ行為に

全身全霊で取り組んでいる。


悲観と楽観。

その採択は全て

ひとりひとりの心に

委ねられている。



f:id:yluna:20200322023814j:plain

Foto Yaegashi Luna