アレコレ楽書きessay

「イタリア楽描きessay」のサブブログ

金の雫

今朝は雨が降っていた。

寝室の窓から射し込む日光は淡い。


どれくらいの雨足だろう?

外を眺めたとき

不思議なひかりの動きを目にした。


首を下に曲げた街灯の頭部から

ぽたぽたと黄金に輝く水滴が落ちている。

やんわり薄鼠色の空と湿った空気。

もうすぐ街灯が消える。


絶妙のタイミングで

見ることができた金の雫。


他の街灯に視線を動かした。

ひとつは電球が古くて明りがついていない。

もうひとつには蜘蛛の巣がかかっている。


リズミカルに金の粒を

歩道に落としているのは

寝室の正面にある街灯だけ。


うわあ、綺麗だなぁ。

すごい、すごーい!

と声に出しながらしばらく魅入っていた。


空から降る雨水と人工物の共演。

人類と自然が共存共栄できますように。



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Foto Yaegashi Luna