アレコレ楽書きessay

「イタリア楽描きessay」のサブブログ

すべすべにする

今朝の夢のキーワードはallisciare。
イタリア語で磨く・すべすべにする・
でこぼこの物を滑らかにするという意味。

人生も宝石も磨いた方がいい。
艷やかですっとした感触のものは
絶対に揺るがない価値がある。
荒削りなものは価値が低い。
人間の集合意識には
その概念が色濃く刷り込まれている。

土地も平らで更地の方が便利。
だから削って使いやすくすると
市場価値がグンとあがる。

時間をかけて磨いたものは素晴らしい。
そう感じてしまうのがヒトという
肉体を持った生命体の性質。

目にみえない魂や心でさえも
まあるく角が取れた方が
刺々しく角ばっているよりいいと
頑なに信じてる。

確かにそのとおりなのだけれど
アマノジャクなワタシが考察する。

じゃあ何もかもすべすべで
つるつるで滑りがよくて
引っかかるモノが何もなかったら
人生って楽しいのかな?

誰かがどこかで作り上げた
加工完成済みでガラスケース入の
高価な宝石には惹かれない。
ダイヤモンドの原石を磨いて
ぴかぴかにする工程が
いちばん楽しいような気がする。

生まれつきなんでもわかって
なんでもできてしまって
身体も丈夫でいつも健康。
欲しいものはすぐに手に入る。

さらに全ての人が同じように
完璧に「美しい」状態だったら
没個性になり過ぎてつまらない。

それぞれの心地よい凹凸加減を
味わうことそのものが人生。

大家族でわいわい暮らす。
仕事に没頭してプロジェクトを遂行する。
ひとりで黙々と創作する。
動物や植物と共生する道を探る。

何とかかわってどうやって生きたいか。
それを決めるのは自分自身。
時折思いがけない出来事に遭遇して
方向転換することもあるけれど
そんなときも最後に決断をするのは
自分以外の誰でもない。

すべるを漢字変換すると
「総べる・統べる」も表示される。
人生を滑らかにするために
総合的に統括するのは誰?
親?先生?上司?政治家?世間?

私は自分で磨く。
できない部分は素直にお願いする。
頼る決断をする。
そうやって人と絡み合い
築かれるのが健全な人間関係。

今日はイタリア健国記念日。
嬉しい週半ばの休日。
私と家と物をすべすべにします。

素敵な1日を。

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Foto Yaegashi Luna