アレコレ楽書きessay

「イタリア楽描きessay」のサブブログ

深呼吸からの連想・あたりまえなことが あたりまえではなくなったとき

肺の中から消費した空気を
できるだけ吐き出して
新鮮な酸素を取り込む。

深呼吸は百利あって一害なし。
落ち着きを取り戻すためにも
緊張をほぐすためにも
出産でいきむときにも
有効で効果抜群。

毎朝ストレッチか深呼吸を
習慣的にやっている。

ふと思い出した。

イタリアで肺活量を測るとき
交換可能な紙製のチューブを
くわえて測定する。
この形がいただけない。

ラップやアルミホイルの
芯のように筒状で硬くて
直径が大きすぎる。

これをくわえると
勢いよく呼気を吐き出すことが
難しくなってしまう。

私だけでなく息子達も
スポーツ健康診断のとき
四苦八苦していたので
個人的な問題ではなさそう。

日本で受けた肺活量テストで
くわえた器具の形を
はっきり覚えていないけれど
違和感なく勢いよく
息を吐き出しやすかった。

ささやかなようでいて
日本人が生み出す
きめ細やかな心配りは
世界トップレベル。

あたりまえのように道をゆずり
当然のごとく店員さんは
お礼をお客さんに言う。
イタリアでこれらは
「あたりまえ」ではない。

他人への過剰反応や
行き過ぎの対応も生み出すけれど
遺伝子に組み込まれたように
周囲に親切な日本の文化は
すごいなあと改めて思う。

違和感なく使っていたから
肺活量を測るときに
その測定器具を作った側の
創造力のことを微塵も考えなかった。

あれ?なんだか違う。
そう感じてはじめて
「使いやすさ」を追求した人の
こだわりと心配りに気づく。

家の中の整理整頓や家事を
いつもやっている人が
やらなくなってはじめて
家族がその行為に気づくように。

母なる地球の自浄作用も然り。
子供である私達が
散らかしたものを黙って
片付けてくれていたときには
その行為をあたりまえだと
たかをくくっていた。

母にも限界はある。
キレて怒ったり掃除をやめたとき
はじめて私達は気づく。

おかあさんいつもありがとう。
汚してばかりでごめんなさい。
なるべく自分達で片付けます。

そう言って行動すべき時代だよね。
楽しい人生を送りたいなら
基盤である大地や水や空気を
汚し続けるなんてとんでもない。

仕事へ行ってきます。
みなさん素敵な1日を。

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Foto Yaegashi Luna