アレコレ楽書きessay

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チームプレーからの卒業

幼い頃から大好きだった
サッカーを次男がやめた。

やりたい!やりたい!
と喜び勇んで
チームに参加したのは
確か6歳ぐらいだった。

初めての試合で初ゴール。

ルールやセオリーを
ほとんど知らなかった彼は
足元のボールをただ
何も考えずに運んでシュート。

その後しばらく練習に通って
いろんなことを教わり
息子はあまり動かなくなった。

違う!そっちじゃない!
あっちへ行け!
走れ!マークしろ!
パスをしろ!

たくさんの指示を受けて
どう動けばいいのか
わからなくなったのだろう。

やがて次男は主に
ディフェンスの地位を獲得。
あだ名は岩。

守りから攻撃に切り替わる
その位置が性格にも合っていたのか
年上チームにもしばしば召喚。

世の中のあちこちで
動きが止まったときに
サッカーの練習も中断。

ずっとごろごろしているのは
性に合わないらしくて
自宅で筋トレを開始。

ダンベルやペダリングの機材を揃え
ロックダウンのときも
ひとりで身体を鍛えていた。

やっと練習再開の目処がたち
その前に走り込みをした足には
立派な筋肉がついていた。

ところが。

集団練習を再開して数カ月後
サッカーをやめると言い出した。

いったんチームを抜けたけれど
メンバー不足の状態だったので
再び呼び戻された。

病欠だったメンバーが
戻ったタイミングで
2ヶ月前に脱退。

なぜやめるの?

やる気が湧かない。
筋トレしたいんだ。

そんな風に息子は言った。

たぶんチームに所属して
集団で動くことを学ぶ期間を
卒業する時期が来たのだろう。

確かに仲間と切磋琢磨して
苦楽をともにする体験は貴重。
心身の成長を大きく促す。

けれども「もういい」という
感覚に彼は蓋をしなかった。

ひとりで黙々と
身体を鍛えることが
習慣になった時点で
チームプレーはもう
やらなくていいと
感じたのかもしれない。

身体を動かすことに関しては
私にも仲間はいらない。
ストレッチや軽い筋トレは
日常生活の一部。

誰かの指示や励ましはいらない。
たぶん次男の決断も
そんな要素が大きいと感じる。

チームメイトと活動できなかった
その期間にメンバー達は
おそらくそれぞれの渇望を
抱いたと思う。

ただ身体を動かしたい。
仲間と一緒に楽しみたい。

深いところから湧き出る
自分のほんとの欲求に
素直になることはとても大事。

変な所が似ている。
この母にしてこの子あり。

次男の身体能力は天性のもの。
地位や名声にこだわらずに
磨き続けることができるならば
彼はきっと人生でも
やりたいことを成し遂げる。

称賛を求めることが
根底にない言動は揺るがない。

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Foto Yaegashi Luna

↑ヴィーガンビスケット
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