アレコレ楽書きessay

「イタリア楽描きessay」のサブブログ

ホントはね、ほんとはね、どちらも真実

いろんな分野で
様々な場面で
繰り広げられる
「どちらが正しいか」論争。

昨日フェイスブックの
差し込み広告に
こんなのがあった。

どこからどうやって
物事を見るかによって
見え方が変わる。

それをわかりやすく
図解にしたもの。

もう何十年も
マトモにテレビを見ない
暮らしをしているので
うる覚えだけれど
こういう視点の違いが
あることに気づかない人々が
熱く論争している姿を見て
不思議な感覚を持った。

論点そのものよりも
「常識人」「大人」という
ラベルを額に貼り付けているのに
物事を多角的に見ることが
できないことがなぞだった。

小学生の頃に
毎日単色デッサンの練習を
やっていた時期がある。
物の形を観察して描く。

どうやったら対象物の
特徴を描き出せるか
細部をじっくり観る。

ときには普段とは違う角度から
のぞきこんだり見上げたり
ひっくり返したりして眺める。

するとひとつの対象物は
ほんとうにいろいろな顔をみせる。

広告のスクショには
わかりやすくするために
たった2の方向からの
影を提示している。

でも私達の実際の暮らしを
紐解いてみると

円筒の上にのっかる
(足元が見えない)
背中を向ける
(背景を見ない)
円筒の中にいる
(渦中にいて状況を俯瞰できない)

なんていう視点も混じる。

だから論争に勝つ負けるなんて
本来は意味があまりない。

そこに価値をもたせるとしたら
気づかなかった視点を
獲得できる、ということ。
そこが大事なのだと思う。

勝敗のある争いではなく
会話をとおして視点の違いを
お互いにわかりあうことが
平和な暮らしの第一歩。

どんな人間関係でも
全体を見渡す客観視点と
自分の持っている主観を
意識しながらやり取りすると
無闇やたらに言葉尻をつかんだ
小競り合いをしなくて済む。

針仕事へ行ってきます。
素敵な1日をお過ごしください。