アレコレ楽書きessay

「イタリア楽描きessay」のサブブログ

間違いなく本物の大物とオオモノに見せたがる小物の相違点

 

フィレンツェに向かうとき

ノーベル文学賞受賞者のダリオ・フォーと

同じ車両に乗り合わせた。

 

ひとりの女性が彼に気づき

握手を求め

一緒に写真撮影をした。

 

そばにいたダンナが

ああ、ダリオ・フォーだといった。

 

ワタシの頭に浮かんだのはアニメ。

エピファニアという

イタリアのお祭りを題材にした

彼監修のアニメビデオが家にあったから。

 

Wikiipediaで彼の業績を調べた。

ダリオ・フォ - Wikipedia

面白そうな人物。

 

 彼は一人で

群衆に紛れ込むような服を着て

静かに2等席の車両にいた。

 

ペルージアで日本人の「S社長」と知り合った。

彼は中田英寿選手が滞在したホテルに泊まり

そのサービスの程度に文句を言った。

 

一緒にコーヒーを飲みに行ったバールで

アルバムを開き

彼の別荘の写真を見せてくれた。

 

日本国外にある別荘には

プールがあり

彼はその前に立ってピースサイン。

自慢の別荘の内部でも

必ずピースサイン。

 

自分で家族を築かなかった彼の

孫のようなモノなんだろう。

 

彼を駅まで見送った別れ際に

ワタシが目にしたのは

「1等車、1等車に乗らなくちゃ」と

慌てふためき立ち去る人物。

 

こういう人にはなりたくないな、と思った。

 

間違いなく本物の大物は

取り繕う必要はない。

 

オオモノに見せたがる小物は

大物に見えそうな要素を

必死でかき集めて

誇示せずにはいられない。

 

ダリオ・フォー の脚本作品を

見てみたい。

きっと、あの穏やかな風采に潜む

熱い思いが垣間見れるのだと思う。

 

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foto Yaegashi Luna