アレコレ楽書きessay

「イタリア楽描きessay」のサブブログ

五感で味わいながら手を動かす

コラージュと刺繍を組み合わせ
デジタル加工で仕上げる
作品やアイコンを作っている。

ペン・筆・パステルを持ち
線を描き色をつけて
紙を切り取り組み合わせる。

千枚通しでぷちぷちと
穴を開けてから針と糸で
装飾をしていく。

画材や紙、針と糸が奏でる
作業音がたまらなく好きだ。

音楽をかけながら
手を動かすこともあるけれど
静寂の中で材料と道具達の音を
堪能する時間は贅沢の極み。

快適な空間で
邪魔されることなく
静かに作業に没頭する。

空腹や喉の乾きを感じたら
キッチンに移動して
ライスミルクコーヒーか
ハーブティーを飲み
ナッツや果物をつまむ。
たまにはチョコレート。

好きな作業でも
同じ姿勢で長時間座っていると
血行が悪くなるので
軽くストレッチをして
窓の外を眺める。

気分転換に軽く掃除をしたり
洗濯物を干したり。

そしてまた作業に戻る。
素材と無音の会話をしながら
イメージが形になっていく。

この日常生活のありがたさを
ひと針ひと針味わいながら
未来を創っていく。

穏やかに作業に集中できない
日々や環境もあった。
そんな経験とのコントラストが
今の状況のありがたさを倍増させる。

たまには過去のことも綴る。
でももういいや。
「他の誰かのためになるかも」と
そこに情熱が沸かないから。

「これまで」よりも
「これから」に向けて
手を動かしていく。

色彩を愛でながら
作業音を聴き
画材の香りを嗅ぐ。
糸と針と紙の手触りを
味わいながらコーヒーを飲む。

私にとって贅沢な時間は
こういうひととき。

ゆったりと楽しむ気持ちは
作り上げたものにも浸透する。
微笑みと安らぎしか発しない。

媚や比較、焦りが
混じりそうになったら
手を動かすのをやめる。

でも多少の計算は許可する。

「これをこうやってこんなふうに」

私だけの世界から外に
作品を引っ張り出すとき
最適な場所と環境を作るのは
人間脳の知識と推測。

それもイマジネーションのひとつ。

洋服作りの針仕事へ行ってきます。
素敵な1日をお過ごしください。


Foto Yaegashi Luna