アレコレ楽書きessay

「イタリア楽描きessay」のサブブログ

マスクをつける人々

イタリアでは花粉の季節でも

インフルエンザが流行る時期でも

マスクを街中で着けている人は皆無。


くしゃみをするときに

手で口元を覆わない人もたくさんいた。

それが普通の姿だった。


コロナウイルス騒動が広がっても

規則として強制されるまで

大多数がマスクを無着用。


閉鎖された空間ではマスク着用が

今でも規定されているので

お店に入るときと職場では

手作りのコットンマスクを使っている。


私はこのマスクにウイルス感染防止効果は

全く期待していない。

着用が義務付けられている場所に

入るためのルールに楯突くつもりがないから

その日の服に合わせて身につける。


そしてマスクを着けたイタリア人を

観察しながらこう思っている。

「この姿は知らぬ間に刷り込まれた

仮面をつける生き方の象徴」と。


日本ではわりと見慣れた人混みと

マスクを着けた面々の光景。

その着用率がぐんとあがり

仮の姿で生きている人の多さを

可視化したシーンとなっている。

そんなふうに感じている。


もちろん家と外での姿や言動に

誰でも違いはあるだろう。

あってあたりまえ。


おそらく大事なのは

自分が使っている心のマスクに気付いて

取り外しできるところでは

素顔で生きることができるというメリハリ。


無自覚のマスクになるべく多くの人が

気付きますように。



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Foto Yaegashi Luna