アレコレ楽書きessay

「イタリア楽描きessay」のサブブログ

美しいナイフを持った戦士の兄

一昨日とてもドラマチックな夢をみた。


時代はおそらく中世。

若い男女が白い服をまとい

薄暗い石造りの教会の広間に集合している。

灯りが消されて私達は静かに横たわる。

私の側には戦士である兄がいる。

街と教会を護衛するために

白い服装ではなく武装している。


やがて神父達が入って来て

ひとりひとり若者の手を取り

静かに連れ去っていく。

彼らの目的は若い身体。

男女どちらでも構わない。

手を取られて無抵抗に立ち上がり

神父達についていく影が

暗がりでもよくみえる。


その街と教会は攻められて落ちる寸前。

生き延びる選択肢は2つ。

エロ神父達についていくか

危険な街に残って戦うか

そのどちらかを選ばざるを得ない。


戦士の兄が側にいる私のところへ

なかなか神父はやってこない。

広場ががらんとした頃に

にやにやした小太りの神父が

私に近づいてきた。


「この子は街に残ります」

兄が静かに力強く言った。

「お兄ちゃん、ナイフを貸して」

彼が護身用に持っている短剣で

私は長い髪を切ろうとした。

男装して戦うために。


意外に髪は丈夫で切り落とせない。

すべって指を切った。

かすかな痛みを感じたときに

私は夢であることに気づいた。


兄と2人で荒れ果てた街に出る。

よくできた背景セットだなぁと

演技をしながら歩く。

時折、薄汚い服を着た人が

ふらふらと寄ってくる。

兄は身を呈して私を守ってくれる。


やがて時代がスライドした。

荒廃した街でたくましく商売する

屋台や店の側を歩きながら

ここで生きていくのも悪くないな

そう私は感じた。


夢で手にした兄のナイフには

美しい装飾が施されていた。

今年購入したクリスマスオーナメントに

とてもよく似ている。


そして今日YouTubeで

夢の中の兄にそっくりな人をみかけた。

彼は剣をペンに変えて執筆している。

ちゃんと今も戦士として活動している。


こういうシンクロが起きたとき

私は興奮して連絡をとろうとしたり

メッセージを送ろうとはしない。

私の中で「あたりまえ」だから。


おかしな人と思われるのが嫌なのではなく

過去に縁のあった存在が

元気にたくましく生きている姿を

みられるだけでいいから。


もし西暦2000年代のこの地球で

関わる必要があるならば

必ず出会うだろうから焦らない。

連絡すべき相手なら

そのタイミングは必ずわかる。


夢の中で街を歩いていたとき

兄はすっと気配を消した。

時代背景がスライドして

店でクリームチーズを味見した瞬間に。


覚悟を決めると消えていくものがある。

人・物・感情、どれもこれも

不要になると視界や思考から

姿を消していく。


夢で手にした美しいナイフで

私は現実世界の不要なモノを

サクサクと斬り捨てる。

「私の人生」という美しい彫刻を

創り続けるために。


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Foto Yaegashi Luna