アレコレ楽書きessay

「イタリア楽描きessay」のサブブログ

がっしゃーん!どぼん!ぱちんっ!【絵本と人生と音楽】

息子達が幼い頃のお気に入り絵本は

「さる るるる」五味太郎
「もこもこもこ」谷川俊太郎・元永定正
「Il grande ploff」 Chiara Carrer

言葉の響きがリズミカルで
ドラマ性があるストーリー。

なにかが落ちたり弾けたり割れたり。
そういう効果音が入っている絵本が
息子達は大好きだった。

なんど読んでも

がっしゃーん!
ぱちんっ!
Ploff(どぼん) !

と言う音のページになると
彼らは瞳をキラキラ輝かせて
一緒にその音と動きを楽しんでいた。

いつもどおりの安定。
平和で平穏なリズム。
それを味わうことを楽しむ喜びが
わかるのは大人になった証拠。

なんだかんだ世の中は
がっしゃーん!どぼん!ぱちんっ!
そんな出来事が頻発する。

そういうことの起こらない
しーんとしたリズムの
ありがたさを実感できるのは
肉体と五感を使って生きる経験を
かなり重ねた後だ。

子供達は刺激と変化が気になり
そこから楽しんで学ぶ。

おや?あれ?なんだ?

好奇心が動くことで意識が向かう。
そして五感を通じてなにかを
少しずつ体得していく。

刺激を求めるのはコドモ。
安寧を求めるのはオトナ。

絵本は実にわかりやすい
人生の案内本だと思う。
色彩とわかりやすい形・言葉で
軽やかに人の道を示す。

絵本のリズムはシンプル。
流れもわかりやすい。

人生にも日常生活にも
皆それぞれ独自のリズムがある。
誰かとセッションをすることで
音楽の幅や奥行きがグンと広がる。

いろんな体験をするから
人生という音楽は豊かになる。
その骨格的な経験を促すのが絵本。

ごちゃごちゃと考え過ぎずに
がっしゃーん!どぼん!ぱちんっ!
を楽しむ日々が名曲になる。
奏でている最中は案外気づかない。

おやすみなさい。


Foto Yaegashi Luna