アレコレ楽書きessay

「イタリア楽描きessay」のサブブログ

寝室の満月

タイトルどおりベッドルームに

満月がやってきた。

イタリアが封鎖される前に

探して購入していたまんまるのランプ。


先週、設置してくれる人が来てくれた。

手配してくれたのは大家さん。

仕事から戻った時に満月はもう

部屋の真ん中にぶらさがっていた。


剥き出しだった電球は眩しすぎて

ベッドに横たわったまま視界に入ると

目がくらんでしまうので

下から見ても優しい光になるように

満月のようなものを選んだ。


大好きな家がますます心地よくなる。

何をしていても何もしなくても

この場所にいるのがじんわり楽しい。


昨日の夕方うたた寝して

目が覚めたのは22時21分。


リアルな夢を見ていたけれど

すぐに復唱しなかったので

内容は忘れてしまった。


この家は私好みの理想の空間。

だから夜に目が覚めても

朝起きた時も

不思議な感覚に包まれる。


目を覚まして食事を作ったり

掃除をしたり本を読んだり

創作活動をしたり

あれこれやっている方が夢心地なのだ。

パラダイスで暮らしているようで。


時計もないしテレビもない。

時間によっては近所の人の

生活音や話し声が聞こえるけれど

とても静かな場所。


肉体を抜けて魂となり暮らす所は

きっとこんな感じだと思う。


喜怒哀楽の感情を忘れてしまった訳ではないし

暑さや寒さ、空腹感や眠気も

ちゃんと体感しているけれど

今の暮らしはまるで地球の人間を

卒業した後の世界をリアル体験している感じ。


大袈裟に騒ぎ立てるような

きらきらのシアワセ感ではなく

しっとり静かにしあわせ。

欠けるものはなにもない。


職場に行くときや買い物するときは

感覚的に下界に降りるという感じ。

少し空気感が重くなるのを肌で感じる。


嫌な重さではない。

赤ちゃんを抱いたとき腕に感じる重さ。

愛おしい人と交わるときに感じる体重。

そういう人間らしい体感だから。


満月の夜、人はいろんなことを手放す。

過去のトラウマやこだわり。

それがなんだかわからないと

暴れたり狼に変身したりする。


まんまるに成長した月は浄化を促す。


ベッドルームで寝るたびに

不要なものを手放せる。

そんな空間に住んでいる。



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Foto Yaegashi Luna