アレコレ楽書きessay

「イタリア楽描きessay」のサブブログ

虹色のうんち

雨が降った後
家の門にたくさんの
カタツムリがいた。

セキセイインコの
餌を食べていることに
気がついたある日
わざと門の上に
カラフルな餌を置いた。

食べた物と同じ色の
うんちをする。
そんな情報を仕入れて
試してみたのは小学生の頃。

あるイタリア人デザイナーは
テレビもパソコンもない
静かな家で暮らしている。

彼いわく
「誰かの発信なんて糞みたいなもの」
「他人の排泄物を見る必要はない」
なるほど。

いい食べ物から作られた
うんちは畑の肥しになる。

だから人間は
他人の排泄物的な発信を
ありがたく扱うのだ。
自分という畑の土に
栄養分を取り込むために。

なにかを育てる
基盤を豊かにするために。

カタツムリの虹色うんちが
見せてくれた単純な
この世のカラクリ。

生物は体内に入れたものの
余剰を吐き出す。
使わないものを出す。

外に出したいものを
意識する前に
取り入れるものを
選んだ方がいい。

人の身体はカタツムリより
少し複雑にできている。
体内にいらないモノが
残りやすくなっている。

精巧なものは
それなりの扱い方を
学ぶ必要がある。

食べ物、情報、エネルギー。
どれもこれも
適切・適量でないと
バランスが崩れる。

カタツムリより
行動範囲が広い人間は
自分で餌を探して
選別する必要がある。

それに適した
肉体を持ってる。
だから動く。
そして思考する。

食事中の方へ。
失礼しました。

素敵な週末をお過ごしください。

f:id:yluna:20211120163720j:plain
Foto Yaegashi Luna