アレコレ楽書きessay

「イタリア楽描きessay」のサブブログ

なんども名前を呼ばれることで自己肯定感がどんどんあがる

イタリアでは生涯を通して

名字ではなく普通名前で呼ばれる。

病院や仕事の電話などでは

ファミリーネームを使うこともあるけど

顔見知りになってしまえば

ホームドクターとのやりとりも

お互いに生まれたときに授かった名前。


学校や職場でも名字で呼びあうことは

ほとんどありえない。

上司・社長・取引相手・30歳年上

とにかく誰でも名前を呼ぶ。

先生も生徒を名字で呼ばない。

だからなんども名前を呼ばれる。


息子達の友達も当然私の名前を使う。

なんとか君のお母さん、という

言い方は名前を知らない時だけ。


しかも声をかけるときに

自然と名前をくっつける。

「おはよう、るな」「ありがとう、るな」

「また明日ね、るな」「おやすみ、るな」

「チャオ、るな」と語尾に名前を添える。


これが欧米人の自己肯定を

格段にあげていると思う。

なんども何度も名前を自然に呼ばれる。

ここに「私」がいると刷り込まれる。


日本社会で名前は仲のいい友達や恋人

家族間で使われるだけで

基本的に公の場では名字で呼びあう。

それが礼儀だとされている。


あだ名や名前を呼びあう相手が

いないことで自己肯定感を

どんどん下げてしまう。

そういう要因もあると感じている。


例えばフランクな人に

いきなり名前だけで呼ばれると

それだけでときめく場合もある。

欧米育ちの人にとってはあたりまえのこと。

それでも慣れていない呼び方に

ドキっとする日本人はたくさんいる。


なにもかも欧米の文化を

真似して取り入れることはないけれど

名前を呼びあうことやハグを

もう少し積極的にやっても

いいんじゃないかな?


人は人のぬくもりを求めるし

ここにいていいよという

シンプルな実感を感じたい生き物。


ハグアンドキスは今の状況下では

おすすめできないけれど

名前を呼びあうことはいつでもできる。


あなたの大切な人の名前を呼んでますか?

なんどでも声に出してあげてください。

「ありがとう」や「おはよう」に

そっと名前を添えてみてください。

それだけで誰かの居場所を

居心地よくしてあげることができます。


針仕事へ行ってきます。

みなさん素敵な1日を。


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Foto Yaegashi Luna