アレコレ楽書きessay

「イタリア楽描きessay」のサブブログ

たったひとりのために

大勢からの喝采や承認を
糧にしたいと感じられない。
どうしてもこれだけは
成し遂げたいという
個の欲求が薄い。

なにかに夢中になれる
きっかけはたいてい
たったひとりのだれかのため。

なにがなんでも
その人の期待に応えたいとか
笑顔をみたいとか
そんな重い感覚ではない。

これ好きなんだよね、とか
あれ食べたいな、なんていう
軽い言葉に反応する。

じゃあやってみようかな
っていう気軽な感じ。

これが運命!宿命!天命!
みたいな重さはない。

先日ふとパートナーが言った。
「この曲弾いてみたいな」

彼も幼い頃ピアノを習っていた。
代表的な習い事と言えば
そろばん・習字・ピアノ・公文
という世代に育った私も
小さい頃にピアノ教室に通った。

原因不明の高熱を出し音感を失った。
音が上がったのか下がったのかも
わからなくなったのは10歳頃。

数年粘ったけれども
もともとムラッ気のある私は
根性むき出しでピアノに
取り組むことはせずに
あっさり手放した。

子供達がそこそこ成長した後
ピアノ熱が再発した。
数十年のブランクは大きい。
小学生の頃暗譜して弾けた曲に
まったく歯がたたない。

ひょんなことから
今年の夏に電子ピアノが
我が家にやってきた。

ふふふ。
また引き寄せちゃった。

それからほぼ毎日弾いている。
エリーゼのために、を
ようやく再暗譜できた。
テンポはまだまだバラバラ。
でも弾くのは気持ちいい。

次に覚えたい曲が決まった。
毎日YouTube先生の演奏を
聴きながら覚える。

まずは耳から。
弾くときは楽譜を確認しながら。

クリスマスに彼に
プレゼントできるかな。

おやすみなさい。


Foto Yaegashi Luna